調理師 過去問
令和5年度
問53 (調理理論 問13)
問題文
卵白の調理に関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
このページは閲覧用ページです。
履歴を残すには、 「新しく出題する(ここをクリック)」 をご利用ください。
問題
調理師試験 令和5年度 問53(調理理論 問13) (訂正依頼・報告はこちら)
卵白の調理に関する記述について、正しいものを一つ選びなさい。
- スープのあくとり時に用いる卵白は、沸騰直前に煮汁に加えてよく攪拌すると透明になる。
- 卵白の泡立て時は、油脂を添加すると泡立ちやすくなる。
- 淡雪かんは、寒天と砂糖を煮溶かし、熱いうちに泡立てた卵白と混ぜ、型に流し込んで固める。
- 卵白の完全凝固温度は80℃以上である。
正解!素晴らしいです
残念...
この過去問の解説 (3件)
01
正解は「卵白の完全凝固温度は80℃以上である。」です。
卵には熱凝固性があり、 80 ℃以上で完全に凝固します。
▼正誤については以下のとおりです。
×スープのあくとり時に用いる卵白は、
沸騰直前に煮汁に加えてよく攪拌すると透明になる。→沸騰させずにスープに加えて弱火で煮ると
×卵白の泡立て時は、
油脂を添加すると泡立ちやすくなる。 →砂糖×淡雪かんは、寒天と砂糖を煮溶かし、
熱いうちに泡立てた卵白と混ぜ、型に流し込んで固める。→60℃くらいに冷ましてから
○卵白の完全凝固温度は80℃以上である。
誤りです。卵白はあくを吸着してくれますが、沸騰直前に加えると卵白が煮え立って細かくなってしまい、あくがしっかり吸着できません。
弱火にして卵白を加えてあくを吸着させるように静かにかき混ぜると、あくがとりやすくなります。
誤りです。油脂が混ざっていると卵白の泡立ちが悪くなります。
卵白の泡立て時は、砂糖を添加すると泡立ちやすくなります。
誤りです。寒天液が熱いうちに卵白を混ぜると、卵白が固まって分離してしまいます。
分離していない、ふわふわした淡雪かんを作るためには、寒天液を少し冷ましてあら熱を取り、60℃くらいになってから卵白と混ぜるのが良いとされます。
逆に、寒天液を冷まし過ぎても、卵白を加えた時に温度が下がって混ざらなくなってしまいます。
正解です。卵白の完全凝固温度は80℃以上です。
卵白は60℃から固まり始め、80℃以上で完全に凝固します。
ちなみに卵黄は65℃から固まり始め、75℃以上で完全に凝固します。
卵白の完全凝固温度は80℃以上ということを覚えていれば、迷わずに解けるかと思います。
なお、卵白が凝固し始める温度は80℃ではなく60℃です。凝固し始める温度、完全凝固温度のどちらも問題に出てくるので、読み間違えないように気を付けたいです。
参考になった数168
この解説の修正を提案する
02
正解は、「卵白の完全凝固温度は80℃以上である。」です。
不正解です。
あく取りに卵白を用いる場合は、煮立てずにゆっくりと凝固させることが大切です。
また、攪拌しすぎると、凝固した卵白が分離してしまい、スープの濁りの原因にもつながります。
卵白が熱によって凝固するときに、あくを一緒に吸着する性質によるものです。
不正解です。
卵白の泡立て時に油脂が混入すると、泡立ちにくくなります。
軽量時の混入や、器具に付着した油分に注意が必要です。
また、砂糖を加えることで、卵白中の水分と結びつき離水を防ぐことができます。
これにより、キメの整った安定性のあるメレンゲを作ることができます。
不正解です。
淡雪かんは、型に流す前に冷やしながら攪拌し、寒天液と卵白の分離を防いでから、型に流し込みます。
この時に冷やし過ぎると、固まってしまいうまく型に流せなくなってしまうので、注意が必要です。
正解です。
卵の凝固温度は以下の通りです。
(卵白)
60℃ 固まりはじめる
80℃ 完全凝固
(卵黄)
65℃ 固まりはじめる
75℃ 完全凝固
温泉卵ができるのは、この凝固温度の違いによるものです。
卵に関する出題は多く見られます。
凝固温度や性質等覚えることが多々ありますが、調理例と合わせて覚えましょう。
参考になった数21
この解説の修正を提案する
03
卵白は約60〜65℃で凝固が始まり、80℃付近まで加熱すると主要たんぱく質がしっかり固まり切るため、「卵白の完全凝固温度は80℃以上である」が適切です。
不適切です。
卵白は冷たい(または常温の)だしに混ぜてから弱火でゆっくり加熱します。
途中で強くかき混ぜたり高温で沸騰させると濁りやすいです。
不適切です。
卵白は油脂や黄身が混ざると泡立ちが悪くなります。
道具は脱脂し、水分も拭き取ることが大切です。
泡を安定させたいときは砂糖を少しずつ加えるのが一般的です。
不適切です。
淡雪かんは寒天液をいったん少し冷ましてから、泡立てた卵白(メレンゲ)をつぶさないように合わせ、型に流して冷やし固めるのが基本です。
熱すぎる状態で混ぜると泡が消えたり卵白が部分的に固まって食感が悪くなります。
適切です。
卵白は60℃台で凝固が始まり、80℃前後で全体がしっかり固まる性質があります。
高温にし過ぎると水分が抜けて硬くなりやすいため、加熱し過ぎに注意します。
卵白調理のコツは、油脂を避けて清潔な道具で泡立てること、スープを澄ますときは低温から静かに加熱すること、寒天菓子は寒天液の温度を少し下げてからメレンゲと合わせることです。
完全凝固はおおむね80℃以上と覚えておくと、プリンや茶わん蒸し、焼き菓子づくりでも加熱し過ぎによる固さやす(巣)を防ぐ助けになります。
参考になった数4
この解説の修正を提案する
前の問題(問52)へ
令和5年度 問題一覧
次の問題(問54)へ